悩んだこと備忘録

感じたこと、悩んだことを書き残そうと思います。

簿記の勉強をしていた時、感じていた疑問を振り返る①

 

思い出したきっかけ

久しぶりの投稿です。

IT寄りの投稿ばかりでしたが、実務で行う財務経理について書いてみようと思いました。新しいプロジェクトで会計システムの刷新をするという話が浮上し、改めて会計ってなんだろうと考える機会がありました。
そんな中、簿記を勉強していた学生の頃~経理として働き始めたころ感じていた疑問を思い出しました。その疑問と、自分なりの回答を、つらつら書いてみようかと思います。学術的な回答とかではなく、あくまで私の気づきだったりするので、話半分で見てもらえればと思います。

疑問1 買掛金、未払金 そもそも何故、現金・預金で直ぐに支払わないの?

簿記を勉強していた学生の時の謎の一つです。
現在まで40社近くの支払管理システムを見てきましたが、仕入れ~支払いまでに起こる仕訳はほぼ下記の通りです。話に関係ないので消費税は無視しますね。

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なんで二回も仕訳を切るの!?無駄では!?と理解できなかった記憶があります。

何故掛け取引をするのか理解できませんでした。すぐに支払えばいいじゃんと。多分下記のような理由から掛け取引するんだろうなと思います。

ローコストで支払いを行いたい

事業形態によりますが、会社って意外と現金を置いてません。預金から振り込むのが基本です。

もし毎日仕入れを行いその都度振り込みすると、振込手数料がすごいことになることは想像できるかと思います。月に一回等まとめて支払った方が断然お得ですね。

ですので、仕入れ時点では、買掛金で仕訳を切り、締めのタイミングで、溜まっている買掛金をまとめて当座預金に振り替える(支払いを行う)という作業を行うイメージです。

事務作業を楽にしたい

支払い日を月一回等にすることで、毎日支払い処理をしなくて済みます。支払処理は意外と手間がかかります。

理由としては、ファームバンキングという銀行側が提供するシステムへ支払実行を依頼するのですがセキュリティが厳しくて自動化したりするのが難しいことや、支払い業務は実際に現預金を動かすため、内部不正が起きやすいため内部統制等、厳しくルール化されており、業務が煩雑になることがあげられます。

支払いを伸ばした方が資金繰り上有利になる

これは財務の世界の常識みたいなもので、「回収(売掛金等)は早く、支払い(買掛金等)は遅く」が、重要視されます。

例えば、大口の仕入先さんとは掛け取引ではなく、支払手形や電子手形を振出すことって良くあると思います。何故こういう事をするかと言うと、仕入れ締めしてから3~6ヶ月後に支払い実行する等、一般的な掛け取引よりも支払サイトを長く設定できるメリットがあるからです。

支払いが伸びる分、支払期日までそのお金を自由に活用できますよね。仮に支払いに充てる金額を銀行に預けてるだけでも受取利息が貰えます。仕入先さんは3~6ヵ月先までお金が入ってこなくて可哀想にも思えますが、手形は売ることも出来るので、掛け取引より早く、資金化出来るというメリットもあります。

疑問2 精算表って作らないの?

社会人1年目から今まで、財務経理の仕事をしていますが、一度も作ったことがありません。

精算表は、決算整理前試算表に、決算整理仕訳を加減算して、PL・BSを作るイメージかと思いますが、実務だと決算整理仕訳と普通の仕訳を意識して分けている会社は珍しいと思います(今までの経験でないだけで実際はあるのかも。システムから流れる仕訳と、経理部門が直接切る仕訳は区分できると思いますが、必ずしも経理部門が直接切る仕訳=決算整理仕訳は成り立たないです)

普通の仕訳と同様に会計システムに登録するので、試算表の段階で決算整理仕訳が含まれているイメージで良いかと。だからわざわざ精算表を作るということはしないのでは?と思います。ただ一度、監査法人の人に決算整理仕訳を確認したいので一覧くださいと言われたとき困りました。会計士さん全員が経理経験者じゃないので、中々理解してもらえませんでした。

疑問3 大陸法決算と英米法決算って意識したことある?

正直、この言葉を実務で聞いた事なかったので、勉強したことすら忘れていました。実務ではシステム側でコントロールされているので意識することはないと思います。ちょっと自社のどうなってるか調べてみようと思いました。

疑問4 意外と経理で切る仕訳は少ない?

基本的にそんなに仕訳を切りません。現場の人が支払管理システムや、経費精算システム等を通して、入力したデータを承認すれば、勝手に仕訳が切られます。

管理会計的な仕訳(部門間の費用を付け替えたり他)は結構切ります。振替の振替の振替の、、、っと段々訳が分からなくなることも良くあります。

退職給付や、減損、資産除去債務 等々はシステム化せずExcelで管理し直接仕訳を切ることは多いかなと思いますが、自動で切られる仕訳と比べれば、圧倒的少なさです。

最後に

こういう話を同僚にしたところ、意外とあるあるでした。他にもあるので時間あるときにまとめてみようかと思います。