悩んだこと備忘録

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【消費税法能力検定1級】試験を受けた感想と、対策方法まとめました!

消費税法能力検定1級】試験を受けた感想と、対策方法まとめました!

試験結果と受験したきっかけ

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第108回消費税法能力検定1級に合格しました。かなりマイナーな試験で情報も少ないので、忘れる前に書き込んでおこうと思いました。受けたきっかけは、2023年10月からインボイス制度導入があるので、消費税法のおさらいしておこうと思ったためです。受けてみて思いましたが、身近な消費税についてわかっているつもりになっている事が多いなと思いました。こういうきっかけは大切ですね。

消費税法能力検定とは

公益社団法人 全国経理教育協会が主催する試験です。

消費税の基本的な理解のためのレベルである「会計処理時の消費税の取り扱い」、企業の中堅経理担当者として「税務署への書類作成などの税務処理ができる知識」、「実務での応用的税務処理」などの消費税に関する計算を問う検定試験とのことです。経理担当者としてのスキルアップや、税法のスペシャリストとして、 税理士試験受験前の基礎学力確認への活用をしてほしいと記載されていました。

試験日程

各級とも年2回実施(5月、10月、2月のいずれか2回)2022年度は、5月に1級、10月に全級、2月に3,2級を実施する予定とのこと

試験会場

東京は、二会場しかありませんでした。ぼくは、浅草橋の文具共和会館で受けましたが、豊島区大塚駅近くの全経会館でも実施していたようです。満席になることもあるので、早めに申し込むことをお勧めします。下町の雰囲気が好きなので、試験後、探索しました。ここら辺は風情があって良いですね。

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試験時間

90分 余裕を持って解くことが出来ると思います。

合格点

70点以上

消費税法能力検定1級の難易度

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過去8回分の実績になります。合格率の平均は78%程となっています。申込者は全国で300~400人程、かなり少ないですね!もう少し認知されても良い位、学びには適した試験だと思います。コロナ渦だったので、実受験者は減ってましたが、申込者はさほど変化してないですね。決して難しい試験ではないです。実際に試験会場に行きましたが、40~50代位の人が多そうでしたね。会計・税務関係の試験は学生ぶりでしてが、女性受験者が多いなという印象でした。皆頑張ってるなと感心しました。

受けている人の印象としては、中堅経理マンが多そうでした。税理士の予行演習で受けてる人も多いと聞いた事がありますので、経理未経験者からすると難しいと思うかもしれません。ただ合格という意味なら、やり方次第で確実に受かる試験だと思います。引っ掛け問題や、重箱の隅をつつくような問題はないです。

私のスペック

経理9年目位?新卒から経理をしていました。経理だけで250人位いる会社ですが、子会社の経理もまとめてやってるので、かなり多くの会社の経理に関わっていると思います。

試験対策

消費税法能力検定1級の問題の内訳は、第一問が理論問題、第二問が個別計算問題、第三問が総合計算問題となっています。

第一問 理論問題

10問×2点 合計20点の穴埋め問題です。選択式ではなく記述式です(2級は選択式です)消費税法を簡単にまとめた本を一通り読んだらすぐ過去問を解いてOKだと思います。後はひたすら過去問を解くことだと思います。7割位は過去問の使い回しです。参考までに読んだテキストを載せておきます。

shop.zenkei.or.jp

第二問 個別計算問題

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5問×4点 合計20点の穴埋め計算問題です。こちらは出題パターンが決まっているので、20点絶対確保したいところです。上記の4パターンを3~5回ごと使い回ししている感じです。新論点が出る可能性は0ではないですが、基本的にはそういうことはないかなという印象です。出題予想1位の調整対象固定資産の調整です。ざっくり言うと、100万円以上の固定資産を購入した時に確認することになるのですが、これだけの高額な資産を購入してから課税売上割合が大きく変動したりすると、仕入税額控除が実態と変わってくるので、その調整をしようという制度です。詳しくは下記タックスアンサー見ると良いかと。

www.nta.go.jp

109回目はほぼほぼこの論点が出るのでは?と思ってます。過去問97、100、103回の第二問を入念に点検しておくと良いと思います。

出題予想2位ですが、特定収入の論点です。この論点はあんまり実務で関わないですね。公共法人、公益法人等または人格のない社団等は、補助金、会費、寄附金等の対価性のない収入が多いらしく、それでまかなわれた課税仕入れは調整しようよという制度です。詳しくは下記タックスアンサー見ると良いかと。

www.nta.go.jp

上記どちらかからの出題が予想されるので十分に対策しておくと良いと思います。直近二回の合格率が高めなので、新たな論点が出る可能性も0ではないと思ってます。ただそうなったら、第三問の総合計算問題はすこし楽になるかなとは思います。

第三問 総合計算問題

30問×2点 合計60点の穴埋め計算問題です。途中途中に配点があるので、最終的な納税額が違っていても部分点はしっかりもらえると思います。途中計算があってないと点数がもらえないという論点は2~3問あるかないかです。

出題は、簡易課税か原則課税のどちらかになります。

109回については、ほぼほぼ原則課税と考えて良いと思います。3~4回に一回簡易課税がでます。108回が簡易課税でしたので、流石に二回連続はありえないと思っているからです。企業内の経理マンで簡易課税の申告した経験ってあまり聞いたことないですね。税理士法人とかだと多いんでしょうね。105、107回の第三問は解いておくと良いと思います。

最後に

ここまで書いておきながらですが、消費税法を学ぶ良いきっかけになるので、試験対策として勉強するのは勿体ないかもしれません。試験に出るところだけでなくまんべんなく勉強すると価値あるものになると思います。経理マンで消費税申告業務を任された人や、良く税区分間違えて怒られちゃう債務承認担当者とかは受けてみる価値あると思いますよ!最短で消費税の概要から計算まで出来るようになると思います。学生の方も、経理で働きたいなら受けると良いと思います。意外かもしれないですが、消費税は新人でも結構関わる論点だと思います。これは課税ですか非課税ですか?って質問ばっかり受けると思いますよ。108回受験された方はお疲れさまでした。これから受験される方は頑張ってください!